春は鉄までが匂った
初めまして、MonoRevoテクノロジーチームの早崎です。
前職は機械工をしており、12年ほどはメーカーや町工場におりました。
汎用旋盤の加工寸法がバシッと出た瞬間や、ねじ切り中の緊張感がとても好きです。機械と対話して、油の匂いを感じる工場の雰囲気が私の日常でした。
匂いと言いますと、タイトルに添えております『春は鉄までが匂った』という文言に対して、皆さんはどう思われるでしょうか?
もちろん、鉄自体は匂いませんよね。
ですが、共感いただける方もおられるかと私は思っています。
この『春は鉄までが匂った』というのは、小関智弘さんという方が執筆された小説のタイトルなんです。
小関さんは旋盤工でありながら作家としても活動されており、旋盤工からIT業界に飛び込んだ私としてはある種のシンパシーを感じているのです。
本の内容も、工場を知っている方からすれば共感して頂ける内容ばかりになっております。
最近では見なくなった手研ぎの完成バイトでの創意工夫や、切子で加工の良し悪しを語る場面など、職人の息遣いが聞こえる様な情景に溢れています。
お若い方であれば逆に新鮮さを感じることが多い内容かもしれません。モノづくりの歴史を知ることができる、とても素敵な本なのです。
機会があれば是非、お読みになって頂きたい一冊です。
私は、小関さんが生み出した本に感銘を受けました。
同じように、これから私が作り出すモノが
誰かの生活を豊かに出来る様に精進していこうと思います。
お読み頂きありがとうございました。今後とも宜しくお願い致します。